APGEE CALIPER Signature スピーカーの修理
今回、アポジー カリパー シグネチャーの修理を致しました。
電源を必用としないリボン型は1988年にカリパーが世に出て、大反響を起こします。
そもそもリボン型は1965年にDECCAのリボンTWに搭載されて有名になりましたが、
原理はもっと古くからあります。
しかしリボン型は一般的に、豊かな低音は出ないものでした。
最大の問題はマグネットの高磁束化でした。
その解決策としてApogeeはフレームを磁性体としたのです。 |
主な修理箇所は、外観の傷みです。
特に裏面のネットは大変傷んでいます.

分解しています。

裏面のネットは日本製で目の細かい伸び縮みする物が無いため、
アメリカから輸入します。
左右の生地だけで¥1万!!でした。
前面のネットは、同じ感じの品物が日本になく、再利用のために洗剤で洗います。

特殊な液剤でエレメントも洗浄します。手間の掛かる仕事です。

エレメントの歪みの除去をしています。



乾燥したネットを合わせます。
表の躯体は塗装屋で事前に塗装しています。
気を付けて組み立てます。




組み立てが完了すると鳴らしてみます。
試聴/エージングを50時間掛けます。



傷まないようにポリエチレンカバーを丁寧にかけ、頑丈に梱包し、
出荷しました。
よその店はこれだけ丁寧にしません。


以上の記事は、北海道のI氏のご厚意で掲載しました。
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